本格 鶏肉の赤ワイン煮
フランス・ブルゴーニュ地方の伝統料理。具は、小たまねぎとマッシュルーム、ベーコンは必須ですが、ほかはお好みでどうぞ。
写真: 木村 拓(東京料理写真)
*全量
*一晩おく時間は除く
材料
(つくりやすい分量)
- ・鶏肉 (骨付き) 約1.5kg
- *もも肉、むね肉など合わせて。鶏1羽分が目安。あれば地鶏を使うとよい。
- 【マリネ用香味野菜】
- ・たまねぎ (適当な大きさに切る) 約1コ
- *パールオニオンなど、小ぶりの白いものを使うとよい。
- ・にんじん (適当な大きさに切る) 約1本
- ・セロリ (2~3mm幅に切る) 約1/2本
- ・エシャロット (適当な大きさに切る) 2コ
- *あれば。
- ・タイム (生) 4~5本
- *あれば。
- ・にんにく 2かけ
- ・ブーケガルニ 1コ
- *香りづけに使うハーブなどの束。パセリの茎、タイム、ローリエ、リーキ、セロリなどを合わせてたこ糸で縛って使う。
- ・ローリエ 2枚
- ・赤ワイン 約2本分(約1.5リットル)
- ・タイム (生) 4~5本
- ・トマトペースト 20~30g
- ・ベーコン (塊/5mm角の棒状に切る) 100g
- ・小たまねぎ 約30コ
- *パールオニオンなど、小ぶりの白いものを使うとよい。
- ・にんじん 約1本
- ・マッシュルーム 約30コ
- ・レモン汁 少々
- 【ブールマニエ】
- ・バター (食塩不使用) 小さじ2
- ・小麦粉 小さじ2
- 【付け合わせ野菜】*好みのものでよい
- ・ミニフェンネル 適宜
- *塩少々をふり、すましバター・サラダ油各少々で柔らかくなるまで火を通す。
- ・ミニにんじん 適宜
- *斜め半分に切り、塩少々をふる。すましバター・サラダ油各少々で柔らかくなるまで火を通す。
- ・ミニ大根 適宜
- *塩少々をふり、つくり方の工程12に加えて、味をなじませる。
- ・付け合わせクルトン 適宜
- *薄切りのパンをハート形に切って揚げる。バターを塗り、パセリのみじん切りをふる。
- ・すましバター (食塩不使用) 適量
- *溶かしたバターの上ずみ。
- ・塩
- ・こしょう
- ・小麦粉
- ・サラダ油
- ・砂糖
- ・バター (食塩不使用)
つくり方
鶏肉は少し大きめの食べやすい大きさに切る。骨があるので注意する。香味野菜のにんにくは半分に切り、芯があれば除いて包丁でつぶす。
深めの容器に鶏肉、香味野菜、ブーケガルニ、ローリエ1枚を入れ、赤ワインをヒタヒタになる程度に入れ(約1+1/3本分)、ラップをして冷蔵庫に入れて、一晩マリネしておく。
2をざるでこして、ワイン、鶏肉、香味野菜にそれぞれ分ける。ブーケガルニ、ローリエは取り除く。
3のワインを鍋に入れ、中火にかける。沸騰するまでにアクを丁寧にすくい取る。紙タオルを敷いた目の細かいざるでこして、透明な状態にする。
3の鶏肉は余分な汁けを拭いてから塩・こしょう各少々をふり、まんべんなく小麦粉をふる。フライパンにすましバター・サラダ油各適量を熱し、鶏肉の半量を入れて、表面がこんがりと色づくぐらいに焼きつけて取り出す。残りの鶏肉も同様にする。
同じフライパンに汁けを拭いた3の香味野菜を入れ、全体が軽く色づき、少し火が通るくらいまで強火で炒める。
鍋に5、6、タイム、ローリエ1枚を入れ、4のワインを注ぐ。さらに残りの赤ワイン、トマトペーストを入れて中火にかけ、沸騰するまでにアクをすくい取る。沸騰したら火を弱め、全体が半量になるくらいまで煮詰める。
【ブイヨン】約1リットルを加え、さらに約1時間煮詰める。表面に脂が浮いてきたら、こまめにすくう。
7、8で煮込んでいる間に具を準備する。ベーコンは熱湯でサッとゆで、ざるにとって流水で洗う。フライパンで、表面に焼き色がつくまで焼き、取り出して余分な脂をきる。
別のフライパンにすましバター・サラダ油各少々を入れて熱し、小たまねぎを入れて炒める。色づいてきたら紙ぶたをしてさらに弱火でじっくりと柔らかくなるまで火を通す。
にんじんは4~5cm長さの食べやすい大きさに切って面取りをする。小鍋にヒタヒタの水とともに入れ、砂糖・塩各少々、バター適量を入れて紙ぶたをし、中火で柔らかくなるまで煮る。
マッシュルームは石づきを除き、汚れがあれば拭き取り、すましバター少々で炒める。レモン汁を加え、さらに【ブイヨン】約カップ3/4を加え、紙ぶたをして煮る。沸騰したら火から下ろす。
8が半量ぐらいに煮詰まり、鶏肉に竹串がスッと刺せるくらいになったら火から下ろす。鶏肉を取り出し、煮汁は目の細かいざるでこす。ざるに残った野菜をしっかりと押して煮汁をむだなくこし取る。煮汁を鍋に入れて火にかける。
ワインの色と風味がでないときは、赤ワイン約400ml(分量外)を1/3量になるまで煮詰めて、加えるとよい。
バターに小麦粉を合わせてよく練り合わせ、【ブールマニエ】をつくる。13の煮汁を少量加えて溶きのばしてから、13の鍋に加えてとろみをつける。塩・こしょう・砂糖各少々で味を調える。鶏肉を戻し入れて、さらに12の煮汁も加えて火にかけ、紙ぶたをして全体がなじむまで煮る。
10~12の野菜はそれぞれ塩・こしょう各少々をふる。にんじんとマッシュルームは合わせて火にかけ、煮汁をよく吸わせる。
14にバター適量を加えて風味をつけ、よく混ぜてとろみとつやを出す。皿に9のベーコン、15の野菜、【付け合わせの野菜】、クルトンとともに盛りつける。
このレシピをつくった人
中村 勝宏さん
東京のホテルの名誉総料理長。1979年にフランスのレストランガイドで日本人料理長として初めて星を獲得。洞爺湖サミットで総料理長として指揮をとるな
ど、日本のフランス料理をけん引。フランス政府より農事功労章オフィシエを受章。
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